蕎麦を打つ職人、浴衣姿の店員さんに迎え入れられながら、3階に新しくできたばかりの個室へ向かった。
今日は、日本酒と一緒に蕎麦を楽しむ東京スタイルの蕎麦屋「蕎麦十番」での夕餉だ。向いのイタリアン「ザ・ばーる」のオーナーによる新店で、聞くと、もともと品川の老舗「吉田家」で修行していたオーナーが満を持して開店させたとのこと。
蕎麦は、味と香りが強いチェンライ産を使った十割蕎麦。打ちたて3時間以内のものしか出さないというこだわりだ。
1階カウンター席では職人の蕎麦打ちが見られる
最初にいただいたのは「鴨せいろ」。まずは江戸っ子風に蕎麦の先だけをつけ汁に浸していただく。もちっとした食感の蕎麦の濃厚な香りが口の中に広がる。大きな鴨胸肉が入ったつけ汁は、濃い目の味付けだが、つけ合わせの大根おろしを入れることで、さっぱり爽やかな新たな味わいにも出合えて2重の喜びだ。
「蕎麦の実とろろ」は、蕎麦のつけ汁に使う出汁で香り付けされたとろろと、軽く揚げた蕎麦の実のさくさくとした食感。レンゲですくってぱくっ、といくと「あ~」と、幸せ感に浸れること請け合い。
タレの香りが食欲をそそる「レバータレ焼き」や「蕎麦屋の焼き鳥」など、濃い目の味付けで酒が進む2品だ。
20種類以上の日本酒を取り揃え、香り高い十割蕎麦と、蕎麦屋ならではのおつまみたち。日本酒をクイッといきながらの、東京の蕎麦屋が恋しくなったとき、迷わず足が向かうお店の誕生だ。
3階の個室。4部屋つなげて最大34人の宴会も可能
蕎麦十番
時間:17時~24時 無休
場所:4/16 Soi 33, Sukhumvit Rd.
電話:0-2262-0584、09-2283-1072、06-1410-6722(日本語)
Web:www.facebook.com/jubanbangkok
料金:鴨せいろ360B、レバータレ焼き190B、蕎麦屋の焼き鳥(タレ)200B、蕎麦の実とろろ150B