タイ不動産業界最大手、センシリ社が同社が使用しているコーヒーの産地、ドーイ・パーヒ村.。
日本人が訪ねることの少ない農園らしく、これは新しい旅先提案になるのではないかと、誘われたメディアトリップに参加することに。締め切り直前でスタッフは身動き取れず、記者志望の研修生を送り込みました。
いったいどんな体験ができたのか。コーヒーとカフェざんまいのレポートが届きました。
【旅して書く係】 研修生S:岡山の大学からタイの国立大学に留学中。
肌寒いチェンライから一路ドーイ・パーヒ村へ
まったりとした雰囲気、心地よい風。昨年チェンマイを観光して以来、すっかり北タイの魅力にはまっていた私。
次は北の第二の都市であるチェンライに行くぞと心に誓っていたので、今回は願ってもない好機でした。
スワンナプーム空港から2時間弱ほどで、少し肌寒いチェンライ空港に降り立ちました。ミニバンに乗りこみ、目指すは山の中にあるコーヒー農園、ドーイ・パーヒ村です。
空港から国道1号線を北上し1149号線へ。
木が生い茂り、ぐねぐね曲がった道をひたすら登っていくこと小一時間でメーサイの山の上にいました。
「向こうはミャンマーとの国境ですよ」とガイドさんが指差す山々の方を見渡しながら深呼吸。
へぇ~、タイの端っこでコーヒー豆は育つのか。
ちょっと下っていくと、コーヒーの木が見えてきました!
熟したコーヒーの実は、トマトのように真っ赤です。この果肉は食べられるらしいので、さっそくパクッ!
フルーツのような見た目とは裏腹に甘味は控えめでした。中には種が2粒。
そしてこのあと、種たちが焙煎されてコーヒー豆になるまでの工程を見学しました。
正午に近づくにつれ、今までヒンヤリとしていた空気の中に、びゅんと日差しが。
この寒暖差がおいしいコーヒーを生み出すんでしょう ……ってところで、そろそろお昼ご飯!
村長さんのお家で北タイ料理をいただくことに。
大きな魚の塩焼き、野菜を炊いたのや煮たの、何より炊き立てのお米がおいしくて、2回もおかわりしました。
ハイライトはコーヒー飲み比べ
午後からはコーヒーのテイスティングです。
今まで何も考えずにコーヒーを飲んで生きてきた私にも味の違いがわかるのかな?
1杯目は、この村で収穫したもの。カップの中のコーヒー粉は、ふかふかしていて腐葉土みたい。
お湯を注がれコーヒーの完成!
まずは香りを確かめます。そこにお湯がぽとぽと入れられ、コーヒーの第一段階です。
手であおぎ、2回目の香りチェック。まだ、コーヒーの殻がお湯の中でくるくる回っているので、それをスプーンでざっくり取り除きます。
そっとコーヒーをすくい、口を尖らして一気に吸い上げる。これが素人には実に難しい。
村のバリスタさんのお手本、「ずぐぅんぎゅるーんぱぁっ」。
この方と間違ってキスでもしたら魂吸い取られるのではないかってくらいの音でした。思わず一同拍手です。
肝心の味は、苦いのですが飲み込んだあとの解放感が良かったです。これを後味というのでしょうか?
2杯目は、ほかの村で取れた豆です。まず香りが全然違う。1杯目より少し酸味がありました。
最後は、前の2つをブレンドしたもの。これがセンシリ・シグニチャーコーヒーです。
テイスティング後にこの豆でエスプレッソを作ってもらいました。甘味と苦味や酸味がはっきりとぶつかってきて、なんだか生まれて初めてコーヒーの味を味わっているような感じ。ついに私も違いが分かる人になったのでしょうか!
これはもっと年上の大人のみなさんが試すと、さらに味わい深くなるのでしょうか。
やみつきになる北タイのソーセージ
初日の夜は、大きな池の近くの「Lulum」で北タイ料理ディナーとなりました。
地元のタイ人でにぎわっていましたよ。野菜と牛肉、特に内臓中心で、全体的にすっぱい味付けです。
大好きなコー・ムー・ヤーン(豚のど肉の炭火焼き)にも内臓肉が盛り付けられていて、意外なおいしさに出会えました。
2日目は花とマカデミアナッツから始まる
離宮前でお花たちがお出迎え
2日目最初の目的地は、昨日とは違う山にあるドーイ・トゥン・ロイヤルビラ。
ここは今の王様のお母様が避暑地として住まわれていたという神聖な場所です。
なので服装には注意。タンクトップに短パンという格好はやめましょう。
実際に暮らしていた住まいに入って見学しました。ラッキーなことに日本語のアナウンスもあります。
また、庭では王妃様が愛したスイスの花たちが綺麗に咲いていて観光客の撮影スポットになっています。
ところでこの辺りはマカデミアナッツも有名なのですが、あいにく工場が閉まっていたため、行けませんでした。
そこで、ビレッジ内のドーイ・トゥンのコーヒーショップにてマカデミアナッツがどっさり乗ったラテをあざとくゲットしました。
こってりだけど、ほろ苦でバランスがちょうどいい。
ほかのライターさんにおすすめされるがまま、わさび味マカデミアを購入。おいしいと好評でした。
昼食はまたまた「Krua Tamnak」で数々の北タイ料理に舌鼓。やっぱり、落ち着く味だなぁ。
コーヒーのある生活の幸せを実感するカフェ
最後に訪ねたのはツルに囲まれた白い屋敷の前に到着。
ここが旅の終点「チーウィット・タンマダー・コーヒーハウス」です。
池の傍のお庭に長い机。なんだか不思議の国のアリスの世界みたい!
チーウィット・タンマダー・コーヒ/取材陣を唸らせた「バナフィー」
待ちに待ったティータイムが始まりました。次々と運ばれてくるケーキたち。苦いコーヒーにはやっぱりこれでしょう。
看板メニューはコーヒーをハート型に凍らせ、そこにミルクを加えていただくスタイル。
はぁ幸せ。こんな日常を送りたい……とミルクを継ぎ足しながら妄想に浸りました。
バンコクに帰ってきてからも、忙しい朝はお腹の足しにコーヒー豆をぽりぽりかじり、あの村のことを思い出しています。
タイムテーブル
<1日目>
9:00 スワンナプーム空港発
10:00 チェンライ空港到着
11:00 ドーイ・パーヒ村のコーヒー農園に到着
12:20 村長さんの家で昼食
19:30 ルラム・チェンライで夕食
20:30 ル・パッタ・チェンライ・ホテルに到着
21:00 ナイトマーケット散策
<2日目>
9:30 ホテルを出発
11:30 ドーイ・トゥン・ロイヤルビラに到着
12:30 クルア・タムナックで昼食
15:00 チーウィット・タンマダー・コーヒーハウスに到着
17:00 チェンライ空港出発
19:30 スワンナプーム空港に到着
見どころ
Doi Pha Hi Hill-Tribe Village
かわいいダンスを見せてくれた村の子どもたち
場所 20 Moo10, Pongngam, Maesai Chiang Rai (Google Map: 20.352425,99.825226)
電話 08-9826-1166(オリエンタルファズの今中健太郎氏、日本語)
料金 訪問、見学は無料、交通費実費
HP www.phaheecoffee.com(タイ語)、www.orifas.com(今中氏のHP)
今中氏の会社「オリエンタルファス」は当農園のコーヒーのタイ国内の焙煎販売、日本への輸出を行なう。現状では観光地として一般の人の見学を受け入れ体制が整わず、観光受付はしていないが、今中氏の都合がつけば、案内・コーディネートしてくれることも。興味のある人は気軽に連絡してみよう。
Doi Tung Royal Villa
場所 Doi Tung Palace, Huai Krai-DoiTung Rd. Nea Fah Luang, Chiang Rai (Google Map: 20.287045,99.809920)
電話 0-5376-7015
時間 7時~18時
料金 90B
宿泊ホテル
Le Patta Chiang Rai Hotel
場所 610 Phahonyothin Rd., Wieng, Chiang Rai (Google Map: 19.906433,99.83492)
電話 0-5360-0680
料金 2800~5400B
行き方
■ チェンライ空港→ドーイ・パーヒ村
車でメーサイ方面に向かい、途中から山を一気に登る。約180km、片道2時間。標高1300m。
エアポートタクシーを使うと1日2500~3000B。
■ チェンライ空港→ル・パッタ・チェンライ・ホテル
車で約15分。ホテルからの無料送迎車が出ている。
お食事どころ
Lulum Chiang Rai
場所 188/8 Moo 20, Rop Wiang, Chiang Rai (Google Map: 19.921264,99.849355)
時間 10時~22時
電話 0-5374-8223
北タイ料理を中心としたメニュー。すぐそばには大きな池があり、夕暮れのときにはとても綺麗です。
店内は広めなので大人数でも大丈夫そう。開業33年
Krua Tamnak
場所 Doi Tung Palace, Huai Krai-DoiTung Rd. Nea Fah Luang, Chiang Rai (Google Map: 20.287045,99.809920)
時間 7時~20時
電話 0-5376-7003
Chivit Thamma Da Coffee House (ロイヤルビラ内にある北タイ料理のレストラン。)
場所 179 Moo 2, Rim Kok, Chiang Rai (Google Map: 19.922399,99.845077)
時間 9時~20時
電話 08-1984-2925