にらみ合う4者(時計回りに梅干し、岩のり、タクアン、明太子)
昨年12月初頭から日本の国会議事堂前で始まった梅干し派を中心とする大規模な抗議デモはいまだ収拾のめどが立たず、混迷の度合いを深めている。
デモのきっかけは11月10日、安倍晋三首相が議員食堂でとある漬け物とご飯を頬張りながら発した「これこそ日本の味」という何気ない一言だった。
発言はマスコミを通じて瞬く間に広がり、国論を二分する事態にまで発展した。
発言の翌日から国会議事堂前には、国内最大勢力の梅干し派を筆頭に日本全国から明太子派、岩のり派、ふりかけ派などの市民団体が続々と集結。隣国・韓国からもキムチ派が応援に駆けつけ、首相の退陣と解散総選挙を求めるデモ行進が連日行われた。
一方これら反対派のデモを知った首相支持派も国会前に集まり、まもなくカウンターデモを開始。国会前はタクアン派と反タクアン派が衝突する事態にまで発展し、数十人のけが人も出た。
事態の収拾を図りたい安倍首相は、テレビ放送を通じて梅干しや明太子をおいしそうに食べる様子を放映したが、撮影終了後に顔をしかめて梅干しを吐き出す場面まで誤って放送してしまったため、反タクアン派の怒りが再燃。
政界関係者の間では「もはや首相は国外に逃亡するしかないのでは」との声も挙がっている。
デモ活動に詳しい国立タマサート大学政治学部のソムサック・アルンサワット助教授は「タイでもデモは茶飯事だが、最後は国王のご意向によって円満に解決する場合がほとんど。日本もタイを見習った方がよい」と話した。
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