「何歳からでも始められる」という武道系広告に「ホントぉ~!?」と横目で怪しむ中年層。
そういうけど本当はムリなんじゃ……と、仕事帰りのサラリーマンを送り込みました。
佐野ベスト・キッド (タイ生活との格闘歴8年)
ずばり実感報告: 三十四歳からでも始めたくなる伝統空手
(本記事は、2014年1月の記事を情報更新の上再アップしています)
心を込めて押忍! を学ぶ
昨年12月始めに誕生日を迎えたが、不健康な34歳だと色々不安である。若干体力の折り返しが進んでいるように思える。そんな中、編集部より電話をいただき空手を体験することになった。
空手といえば素手でぶつかり合う、ちょっと痛そうなイメージがある。久しぶりの武術ともあって、緊張しながら取材してきた。
空手は体と同時に精神を鍛える日本武道だ。沖縄発祥の手という武術が中国から伝来した拳法の影響を受けて唐手(からて)となり、後に空手となった。
「心・技・体」の3つを学び人格を学ぶのが空手という武道の神髄だ。
寸止めだから痛くない
取材当日、午後6時に仕事を終えた後、7時半から始まる練習に向かう。緊張しすぎて足早になり、約束時間の30分前にラケットクラブの1階に構える道場に着いてしまった。
すでに先生がいたので、空手の歴史や、道場について説明してもらった。
ここ侍道場では松涛(しょうとう)館流という伝統派空手を学ぶことができる。松涛館流は四大流派のひとつで、世界中に認められ、韓国の武術・テコンドーの起源と言われる。
相手に当たるギリギリ手前で打撃を止める「寸止め」という技術を使い、直接的な打撃をするわけではない。
侍道場が松涛館流にとって初のバンコク支部となるそうだ。
大丈夫、ついていける!
練習は1コマ1時間。体力に自信のない自分には長過ぎず、ちょうどいい長さだ。
さっそく道着に着替えて、ケガをしないように柔軟運動をしてから練習スタート。
正座をして礼に始まり、先生が説明しながら次々と見せてくれる動きについて合わせていく。多少難しかったが、体操に近いところがあり何とかついていける。
ストレッチから次第に空手特有の「突き」や足での「蹴り」へと流れていき、自然と空手の動きが身についていく。
始めて30分程して休憩が入る。見渡すと先生を始め生徒の皆さんはすでに汗だくだった。
先生が「シンプルな動きですけど、力を入れて厳しく行うのも、形だけ合わせて流して練習するのも自分次第なんです」と教えてくれた。
なるほど、自分は初めての経験なので動きを合わせるだけで大変だったが、経験者はそこからさらに洗練された動き、つまり「型」を追求していたのだ。
後半はより高度な技の練習となる。
様々な形の突きと蹴りの練習に加えて「受け」を学び、息が切れてきた所で練習時間が終了。
最後に腹筋と腕立て伏せをし、正座をして礼で終わる。
そこで道場五訓と呼ばれる空手道の心得を唱和するのだが、改めて空手が人格形成のための武道であることを実感し、気分よく帰宅した。
今からでもベスト・キッド
帰宅した後も空手のことが頭から離れなかった。
案の定、翌日から筋肉痛で大変な思いをしたが、それでも気になるので練習に通ってみようかと検討した。
1カ月3500Bの月謝で、週5回以上の練習時間にいつでも参加できる。(※編集部注:2017年9月現在月5回2000Bのコースあり)
結婚してから小遣い制になっているので財布には厳しくなるが、健康で強い心と身体を作るため自分への投資とすることにした。
ちょうど新年の目標を考えていたところだ。新しい経験ができるのもタイ生活の醍醐味だし、とりあえず短期間でも、自分をリハビリする意味も含め空手を始めてみよう。
前向きな気持ちで決断すると、ふと若返った気分になった。
毎週日曜日には無料体験の時間もあるので、一緒に始めてみたい方がいたらぜひ、ビギナー同士で練習しましょう!
以上!
侍道場
場所 ラケットクラブ1階
1 Fl., Racquet Club, 6,8 Amara 3, Soi 49/9, Sukhumvit Rd. (ソイ・プロムシー沿い)
電話 09-1545-6047
コース:大人コース(初中級・上級)、子供クラス(初中級・上級)
※コースの詳細を公式HPで見る
料金
入会金500B、
月謝
2000B/月5回 2400B/月8回 2700B/月12回 3000B/月16回 3500B/月回数無制限 ※家族割引きあり
(本記事は、2014年1月の記事を情報更新の上再アップしています)