タイ米など縦長のインディカ米を日本米のようなジャポニカ米に作り変えることができる米種変換器をバンコクの地元企業「タリンチャン」が開発した。早ければ来年初頭にも販売を開始。在タイ邦人を中心とした需要を見込む。
本物の日本米(左)とタイ米から作った日本米(右)
「カーオサーン2号」と名付けられたこの変換器は、一見したところ縁日のかき氷器のようなかたちをしている。
使い方はまず炊き上げたタイ米を上部にある投入口に入れる。すると内部にある羽根状の棒が回転して柔らかくなったタイ米を練り上げる。2時間練り上げることでペースト状に加工されたタイ米は、目の細かい金属製の網をところてんのように押し出されて日本米のような丸い粒状になり、変換器下部の出口にあらかじめセットしておいた茶碗に盛りつけられていく仕組みだ。試食した記者によると、見た目だけは日本米と遜色ないと言う。
タリンチャンのバー社長は本紙の取材に対し「いったんタイ米をペーストにしてしまえば、網を取り換えることで、日本米だけでなく実際にはあり得ない立方体のご飯や麺状のご飯を作ることもできる」と話す。また購買層については「最初は日本人を中心に売れるだろうが、網目を変えればタイ米からタイ米を作ることもできるので、タイ人の需要も増えていくと思う」と自信あり気に語った。
ただ地元では昨今「そこまでせずともパンを食べればいいのではないか」という声も強まってきており、日本同様、タイでも食生活の欧米化が進んでいることをうかがわせた。変換器の価格は1000バーツ( 約3200円)程度になる見込み。
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