| バンコクの街角 | 2010年2月7日 |

小学校1年生だった。
近所に住む友達のお母さんに
その家にある百科事典をその友達と一緒に見るよう頼まれた。
「あれ何? これ何? どうしてどうして」と探究心が旺盛な
年頃だったのだろう
はじめて手にした10巻の百科事典を
友達そっちのけで寝そべってページをめくった。
5日間ぐらいだったか。
6日目。
友達が興奮して百科事典を見ている私のところへやってきて
テレビの前に引っ張りだす。
仮面ライダーが放映されていた。
その後、何十年に渡るシリースの最初の日だった。
百科事典を放り投げて友達とテレビの前に座って見た。
なんてカッコイイのだ。
仮面ライダー本郷猛は改造人間である。
ベルトの風車に風圧を受けると変身!
だからバイクをふっ飛ばして変身!
ビルから飛び降りて変身!
そのまま怪人にキック!
この物語の発想とプロットに完全にイカれてしまった。
学者への道はそのとき断たれた。
ダコ編集部の顧問ライター・前川健一氏のことを
(真ん中へんに表示される「アジア雑語林」をクリック)
編集部内で「教授」と呼んでいるのは私だけだ。
その博覧強記ぶりはただただ恐れ入るばかり。
教授が「この本を買え」と薦めた。
(この本だけではなく、ほかにも薦めているものはたくさんあるのだが)
CHRONICLE OF THAILAND
1946年から2009年までのバンコクポストのヘッドラインを集めたものだ。
なかなかよくできた本なのだろう、昨年から書店を回っていたのに
どこへ行っても「在庫切れ」。
2月に入ったある日曜日。
エンポリのアジアブックに立ち寄ると
この本がドーンを数冊、平積みされていた。
出来事のデータをあつめただけ、切り貼りしただけだったら
インターネットと変わらないからね、と物欲を抑えながらおそるおそる本を手に。
まずは、この装丁にホホウと感動。
む? もしかしてと開くと……
すべてのページがレイアウトされている!
すごい。見やすい。レイアウトの魔力である。
当時の広告なんかもついている。
写真を見ているだけでも楽しい。
インデックスの近くには
往時のバンコクポストの配達員が今やレトロなバイクで家の新聞受けにポン!
1946年のブリーフィングページにはプミポン国王が
国民をおいてスイスに一時帰国するときの「セリフ」がその背景とともに!
そこには兄弟が映るセピア色の写真が配置されている。
1946年の最初の記事はプミポン国王の兄(ラマ8世)が
銃弾を頭蓋骨に受け、ベッドで発見されたというもの。
これを報じるタイ字の新聞の第一面もイラストようにレイアウトされている。
そして兄の存命時とラマ9世即位時の群集を車で壮行する写真。

不謹慎だが、どきどきする。
映画のはじまりのように本が始まる。
歴史は小説より奇なり。
まさに絵巻。
1450B。
アマゾンでも扱うらしい。
日本円でも値段はほぼ変わらないよう。
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