男と女の学際研究 平松 隆円
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【第43回】タイでは恋人にも 「おてあて」発生?

平松隆円 平松隆円

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男と女の学際研究 ~現役学者が微笑みの国を考察!~

5人の現役研究者が「日本男とタイ女」をテーマに、いろいろな角度から考察する連載コラムです。

 

今回の著者:心理学 平松隆円

 

バンコクでは、タイ女たちをいわゆる現地妻、愛人にしている男性がけっこういます。


すると当然、そこには「おてあて」が発生しますよね。ちなみに、ひとによりますが、相場は5万B以上なんだとか。平均世帯収入が2万6000B程度(2015年時点)ですから、かなりの破格。


愛人であれば、おてあてが発生するのも理解できます。ですが、恋人だったら、対等な関係なんですから、おてあてなんていらない。日本人なら、そう思うでしょう。


ですが、実際はタイ人女と恋人としてつきあっても、おてあてに相当するようなおこづかいを要求されることがあります。理由は、実家に仕送りするとか、さまざま。


そのため、日本人男は悩みます。彼女は、お金が目当てで、本当は愛してくれてはいないんじゃないかと。

 

その背景には有徳思想が


タイ人女たちは、たとえ愛人関係ではなく恋人関係であっても、男性に金銭を要求することがあります。それはなにも、タイだからという特別なことではありません。じつは仏教的な思想が影響しています。それは現代では失われていますが、日本にもありました。「有徳思想」です。


難しくいえば、富裕者が貧困者に応分の喜捨をするのを善とする思想。つまり、豊かなひとは、貧しいひとに分相応に布施をすることを意味します。これは、タイ人のタムブン(布施)好きに、影響しています。


そして、日本では室町時代に飢饉が起こった際、武家や公家が米を農民に提供し、人びとを救いました。


ですが、有徳思想は富裕者にとっては、やっかいなこともあります。というのも、喜捨をうける貧困者の側がそれを権利として考え、ときに喜捨を富裕者に強要するからなんです。


つまり、タイ人女からすれば、日本人やファランは、自分たちよりも豊かな存在。対等な関係どころか、喜捨を要求しても当然な存在なんです。タイ女とつきあうということは、対等な関係ではないんです。





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平松隆円

ひらまつ・りゅうえん
心理学者・日本研究者。国際日本文化研究センター講師、京都大学研究員、チュラロンコーン大学講師などを歴任。博士(教育学)。専門は化粧理学や化粧文化論。男女の恋ゴコロに関する心理や文化にも詳しい。

平松隆円
Nobu 09/06/2017

なんだろう、この違和感。先生は、対等な立場の恋人をどこで見つけたのかな…

お金を要求されるのは、やはりお金があなたの「恋人」にとってあなたとお付き合いをする主要な理由だからだと思いますよ。嫌われたくなかったらお金くださいなんていえないもの。日本人だろうとタイ人だろうと、女性はみな同じですよ。 モテる男性は言われなくても必要なものを女性に与えてくれますもん。

 

 

 

 

 

ダコ編集部 09/06/2017

>Nobuさん

筆者は学者なので、これは個人的な経験のみや感覚で語っているわけではありません。

タイ語で「恋人 お金 あげる」などで検索すると、「みんなは恋人にいくらあげている?」「恋人がお金をくれない」などの話題がたくさんヒットします。それを見ると、半分以下くらいの割合ですが、恋人にお小遣いを渡しているタイ人は一定数いるようです。もちろん、「お金なんてもらわない」と考える女性も多いですが。

「日本人だろうとタイ人だろうと、女性はみな同じ」と言ってしまうと、一般論ではそれでもいいと思いますが、比較文化論のような学問は成立しませんよ。

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