今号の読者からのご相談
(編注:後半につき、前号の相談ごとの内容を抜粋します):携帯電話代が急激に減ることについて、私も有料ニュースの配信を無断で登録され着信の度に度数が減りました。AISの支店へ問い合わせると、間違えて自分で登録したのだろうと言われて解除されましたが、通話時以外にキーのロックをしていても登録されること2回。さすがに頭にきてコールセンターへ大変強力な苦情を入れましたら日本語オペレーターが無断登録を認めて口頭で謝罪され、「二度と登録しません」と言われました。
AIS本体、もしくは代理店の仕業でしょうか? AISへ取材されませんか?(怒れるウドン人)
前号でわかったこと
SMS(携帯電話やスマホ同士で短い文字メッセージを送受信できるサービス)で入ってきたバナー広告や「詳細を見る」を触っただけでHACK JAKING というシステムが作動し、「購入」扱いになるのです!
日本の総務省にあたるタイの組織( 通称: ゴー・ソー・チョー)は、「我々はこの問題をキャリアに申し入れたが、この仕組みはキャリアにとって(お金が入りすぎる)ので今のところやめられない、と答えた」ということ!……でした。これはネット上での最近の話です。身に覚えがないのに勝手に課金されて、そのクレームに対してキャリアは「とりあえず謝っておけ、うるさい利用者には返金しろ」という態度なのです。そうですよね、ウドン人さん。
だれが得をしているか
まずはお金の流れを調べてみます。某大手SMSの代理店に占いのコンテンツ提供業者を装って聞いてみました。まずキャリアが懐に入った利用料から50%をSMS代理店に払います。SMS代理店はコンテンツ提供業者と折半します。つまりキャリアが50%、SMS代理店とコンテンツ業者が25%ずつです。
しかしそれだけではありません。コンテンツ提供業者はサービスを開始する際にSMS一通あたり0.6B(編注:ブンが電話した代理店の場合)をSMS代理店に払い、かつ取り分を得るためには最低3000件の成約が必要。こういう条件をのまされるのです。
コンテンツ提供業者は3000件の「購入者」がなければ一銭のお金も入ってこないため、ついつい裏社会のHACK JAKINGに手を出してしまう。これが業界のお金の流れです。最近、テレビでも社会問題として取り上げられ、facebook上でも「我々は必要のないSMS広告はいらない」というキャンペーンが張られています。
悪徳SMSは今はない
話を戻します。SMS代理店は「最近は世間が騒がしいので、占いやギャンブルの課金サイトの受け付けはしていません。ほかの業者にあたっても同じです」と取り付く島もありません。前述のゴー・ソー・チョー(コールセンター:1200番)曰く、報告してくれれば闇のSMSを排除する、と言っています。
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